特殊清掃と原状復旧サービスに関して思うこと

一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会 事務局長 細貝利一郎

 

孤独死の案件が年々増加しています。一方で、以下のようなトラブルが多数発生しています。
  • ニオイが取り切れていない」
  • 「汚れが残っている」
  • 「解体だけのサービスだった」
これらの問題は、原状に近い復旧を求めるお客様と、サービス提供会社の質のミスマッチが原因で起きていると考えられます。

一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会は設立から10年が経過しました。設立当初より、孤独死の案件は協会の重要な柱の一つでした。孤独死の現場は、当時から非常に過酷で、処理が難しく、幅広い対応が必要とされていました。

害虫の処理、消毒、洗浄、消臭において、それぞれに適した洗浄剤、消毒剤、消臭剤、脱臭機、関連する副資材に関する専門的な知識や知見が必要です。場合によっては建物の構造に関する深い知識や処理方法も求められます。私たちはこれらの課題に長年取り組み、試行錯誤を繰り返しながら工法を確立してきました。この取り組みは、原状復旧サービスとしての質を追求するものでした。

ここ数年、この業界には多数の新規参入企業が現れています。それらのサービスは、主に特殊な現場の清掃に重点を置いたものといえます。しかし、「特殊清掃サービス」と「原状復旧サービス」には、使用する機材や薬剤、副資材、作業工程、そして最終的な結果において大きな違いがあります。

そのため、今後はこの二つのサービスを目的や効果の違いに基づき、明確に区別することが必要です。

原状に近い復旧を望むお客様には、特別な機材、薬剤、副資材、知見、ノウハウ、そして経験を駆使して、汚れ、ニオイ、雑菌を徹底的に除去する「原状復旧サービス」を推奨いたします。

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