旭川市内の賃貸マンションで灯油が50リットル漏れたとの連絡があり消臭作業を行うことになりました。
床はクッションフロアでしたが、巾木の隙間やクッションフロアの継ぎ目から下地や下地を通り越して断熱材にまで灯油が流れ落ちている状況でした。
クッションフロアは撤去、下地も染み込みが酷い箇所のみ切り取りで施工しました。
対象施設 | 木造マンション(2階建ての2階の部屋) |
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広さ | 1LDK |
対象臭気 | 灯油 |
臭気レベル(作業前) | 4 |
臭気レベル(作業後) | 1 |
作業時間 | 6日 |
施工日 | 2018年8月 |
地域 | 北海道旭川市 |
提供会社 | 株式会社Beクリーン |
灯油50リットルというとポリタンク2本半分ですから結構な量になります。
臭いも相当強いです。また、作業対象のお部屋は人が暮らしている状況(大人二人生後数ヶ月の赤ちゃん一人)ですので、家財道具の養生や人体に影響がない洗剤や消臭剤の選定、オゾン脱臭の時間は極力短く施工など制約が多い状況でした。
灯油の臭いに決定的に効果を発揮する消臭剤を僕は知らないので、消臭剤だけに頼らない作業方法で施工しました。
まずは解体で発生した粉塵や断熱材などを徹底的に掃除機で吸い取ります。細かな粉にも臭いが残っていることが考えられますので、原因は一粒でも除去します。
その後、灯油分を除去できる洗剤を拭きかけ数十分反応させ、アジテーションを充分に行います。カーペット洗浄用のリンサーに回収剤を入れ回収剤を打ち込みながら洗剤と灯油と回収剤を同時に吸引します。
回収剤を入れなければ洗剤は残留しますし、洗剤が残留すると分解されているはずの灯油分も残りますから、臭いは弱くならないと思います。回収剤の種類がポイントなのでは?と考えています。
この作業後1日様子を見て臭いが若干残っている箇所に、Beクリーン独自の臭気シールド工法でコーティングを行います。
これでほぼ9割程度臭いは取れていますが、それでも目に見えない場所や鼻を近づけられない場所、細かな断熱材のどこかなど、灯油臭が若干出ている箇所があるので、消臭剤で処理します。
その後仕上げにオゾン脱臭を20分程度行います。この工程を2~3回繰り返します。
臭気測定器で計測した数値も作業前の1/20程度まで低減。入居者、不動産会社、マンションオーナー、出入り業者全ての人が「全く臭いは感じられない」というレベルまで回復しました。